土地活用の豆知識

RCラーメン構造とRC壁構造の建設費の違い 土地活用の豆知識②

前回の記事、
RC造で壁8mの建設費は、幾らか?土地活用の豆知識①

に続いて、ラーメン構造での建設費について、
壁、柱、梁の隣接する部屋との共有と、単独の部屋について
それぞれ計算し、
最後に壁構造との構造体に掛かる建設費の比較をして行きましょう。
(単価は、時期によって異なりますが、前回と同じ条件で計算し、構造体の断面は有りがちな断面を想定して計算します。)

まず、ラーメン構造とは、原則、柱と梁で構造体を持たせて、
柱の間に壁が入って、梁にスラブ(床)が乗っている構造で、
6階以上になると有無を言わさずラーメン構造になります。

5階建て以下は、壁式構造を採用する事が可能で、
壁とスラブ(床)で、構造を持たせる方式です。

建設費は、壁式構造の方が安いです。

5階以下でラーメン構造を採用する場合も有りますが、
1階に店舗や事務所など、壁の無い大空間を作りたい場合は、
低層の建物でも、ラーメン構造を採用します。

図で書くと、下記のような感じです。

このような図面の建物について、前回のように構造体の建設費を計算して行きます。
まずは、左側の単独の部屋からです。

柱の断面は、簡単にするため800角として、梁の断面は600mm(幅)×700mm(成・高さ)として階高は、
前回と同じ2.86mとします。

梁1本、1mの金額を算出して行きましょう。

生コンは、0.6m×(0.7m)×1.0m=0.42㎥
生コン単価は前回と同じ14,000円/㎥とすると、
梁1m当たりの金額は、0.42㎥×14,000円/㎥=5,880円
と、なります。

上の図の左側の単独の部屋のバージョンの場合、梁は16.72m有りますので、
16.72m×5880円は、1部屋で、98,313円

型枠は、1m当たりの面積は、(0.6m(幅)+0.7m(高さ)+0.7m(高さ))×1m=2㎡
で金額は、前回と同じ㎡単価とすると、
2㎡×4000円とすると、8000円と、なります。

1部屋で梁型枠は、16.72m×8000円=133,760円

鉄筋量は、㎥当たり、0.22t/㎥とすると、
1m当たり0.42㎥×0.22t/㎥=0.0924t
材料60000円/tを加工組立運搬費(ラーメンはトン数が増えるので単価は下がります。)を
60000円/tとすると、
0.0924t×(60000円+60000円)=11,088円
となります。

梁の1部屋で鉄筋材工で、
16.72m×11,088円=185,391円となります。

単独の部屋で梁に掛かる原価は、
98,313円(生コン)+133,760円(型枠)+185,391円(鉄筋)=417,464円

柱の建設費を、階高2.86mの同様に計算して行くと、800角なので
生コン:0.8m×0.8m×2.86m(高さ)=1.83㎥(1本)
1.83㎥×14000円=25,620円

型枠:0.8m×4辺×2.86m(高さ)=9.152㎡
4000円の単価を掛けると、36,608円(1本)

鉄筋:1.83㎥×0.22t/㎥×(60,000円+60,000円)=48,312円となります。

左側の単独の部屋は、柱が、1部屋に4本ありますので、
(25,620円(生コン)+36,608円(型枠)+48,312円(鉄筋))=110,540円(1本)

4本で、110,540円×4本=442,160円となります。

壁の長さは、全部で梁と同じ16.72mで、階高から梁下までを引いた数量2.86m-0.7m(梁高さ)=2.16mで計算し、
同じ要領(但し鉄筋量は0.165t/㎥)で計算して行くと、
生コン:7.22㎥×14000円=101,122円
型枠:72.23㎡×4000円=288,921円
鉄筋:1.191t×(60000円+60000円)=143,016円

壁の構造建設費:101,122円(生コン)+288,921円(型枠)+143,016円(鉄筋)=533,059円

スラブ(床)は、柱と梁の面積を除してCADで拾うと、15.06㎡で、スラブ厚0.18mで計算すると、
生コン:2.71㎥×14000円=37,951円
型枠:15.06㎡×4000円=62,400円
鉄筋:0.447t×(60000円+60000円)=53,673円

スラブ(床)の構造建設費は、
37,951円(生コン)+62,400(型枠)+53,673円(鉄筋)=154,024円
となります。

これに生コン打設手間と、左官を仮に30000円加え、
ゼネコンの現場経費、一般管理費、仮設費を仮に20%で加えると、
単独の部屋の1部屋当たりの構造体の金額は、
(417,464円(梁)+442,160円(柱)+533,059円(壁)+154,024円(スラブ)+30,000円(生コン打設・圧送手間と左官))×1.2倍(ゼネコン経費)=1,888,448円

前回の記事で、
RC造で壁8mの建設費は、幾らか?土地活用の豆知識①

壁構造の単独の部屋の構造建設費は、1,351,857円ですから、
壁構造とラーメン構造では、1部屋、53万円ぐらい、建設費は上がってしまいます。

ラーメン構造の単独の部屋だと、1部屋に柱が4本あったり、梁も共用が無いので
その金額の金額的に、効いてくるのでしょう。

次に、上図の右側の図面で、両サイドに部屋のある、
真ん中の部屋を見て行きましょう。

真ん中の部屋の、梁は隣の部屋と共用している梁が2本有り、
柱は1部屋当たり、0.5本+0.5本で1本分しか有りません。

計算が文字で書くと、煩雑の為、計算式は省略しますが、
同条件で、真ん中の部屋の1部屋当たりの構造体の数量・建設費を弾くと、
967,998円(原価)×1.2倍(ゼネコン経費)=1,161,597円と、なります。

どうでしょう?
形状によって、全く1部屋当たりの建設費が異なる事が、ご理解頂けたでしょうか?

ここで、壁構造との比較も含めて、比較表を作ってみます。

壁構造
単独の部屋
壁構造
真ん中の部屋
ラーメン構造
単独の部屋
ラーメン構造
真ん中の部屋
1,351,857円 973,305円 1,888,448円 1,161,597円

隣の部屋と共用される場合の方が、1部屋当たりの構造に掛かる建設費は圧倒的に安くなること、
ラーメン構造と壁構造では、壁構造の方が安いこと、
ラーメン構造で単独の部屋がある場合、建設費が超割高になることなどが、
ご理解頂けたかと思います。

建設費の算出は、積算と言う様に、数量×単価の積み上げに、
ゼネコンの経費が掛かったものです。

単価や床面積が同じであっても、形状が変われば、数量が全く異なってきます。

同じ図面で見積を取れば、ゼネコン見積から下請の入替で下がった分から
30%をCMFEEとして頂いている、CM方式が安いに決まっていますし、
過去の事例の坪単価を見て頂いても、㈱土地活用は、安い事はご理解頂けるとは思います。

一方で、建設費の坪単価は、建物形状に大きく左右されますので、
単純に、何処何処で、昔、幾らでやったから、何処の会社が安いとか言うのは、
余り意味を為さないというジレンマは有ります。

ただ、土地活用をご検討中の、
皆様に、CM方式をアピールするにあたって、坪幾らで出来たかというのは、
公開しなくてはならないので、掲載は、していますけどね(笑)

過去の発注単価と躯体を簡易積算して行う概算見積は、無料で行っておりますので、
ご自身の計画で、㈱土地活用のCM方式でやった場合、
幾らぐらいするのだろうと、疑問に思われた場合は、しつこい営業はしませんので、お気軽に
お問い合わせ下さい。


RC造で壁8mの建設費は、幾らか?土地活用の豆知識①

今回は、土地活用の豆知識として、RC造の壁8mは幾らか?
について、書いて行こうと思います。

8mとしたのは、賃貸1部屋の間口を3.2mとすると、長辺8mの戸境壁の部屋で、
部屋の面積が、25.6㎡ですので、何となくイメージがしやすいかなと思って、
そのように設定しました。

前回の、
RC造のマンション建設費、坪単価の実例リスト ㈱土地活用トラックレコード公開

の記事で、坪単価は建物形状他の諸条件によるということを記載しましたが、
数量に単価を掛けて、金額を弾くことによって、どのように影響があるかのイメージを
膨らませて頂ければと思います。

勿論、建設費の相場は動きますし、図面や敷地条件によっても異なりますが、
2017年9月現在で、東京で、大体の幾らぐらいするのだろうかと、
概ねのイメージを沸かせる為に仮の数字で検討しています。

仮に、マンションの階高を2.86mとして、スラブ厚を0.18mとすると、
スラブ下から、スラブ上までの寸法は、2.68m、壁厚さを0.18mとします。

生コン数量は、
8m×2.68m×0.18m=3.585㎥

型枠数量は、
8m×2.68m×2面=42.88m

鉄筋数量は、仮に、生コン1㎥当たり、0.165tとすると、
3.585㎥×0.165t/㎥=0.59t
とします。

上記の数量に、単価を掛けています。

まずは、生コンから、生コン強度は、当然、階数によって変わって、
生コン強度に応じて単価違いますが、
仮に、平均的な強度の単価を14,000円/㎥とすると、
材料価格は、
3.585㎥×14000円=50,190円

コンクリート打設手間は、1フロアが横にどれだけ広いかによって、変わってきますが、
生コン圧送ポンプ代と併せて、200㎡ぐらいの床面積の階ですと、
1フロア18~20万円ぐらいでしょうから、何枚の壁があるかにも寄りますが、
仮に、8mの壁の打設金額を20,000円としましょう。

生コン材料と、生コン打設手間で、8mの壁は、70,190円

型枠は、金物取付や、型枠解体費、運搬費等を加えた物を面積当たりに均して、
㎡当たり4000円としましょう。

型枠は、42.88㎡(両面の面積)×4000円=171,520円

鉄筋は、t当たりの材料費を60,000円(時期によって大きく異なります。)と、
加工・組立・運搬手間を壁構造として、65,000円(規模によって異なります。)とします。

鉄筋材工で0.59t×(60,000円+65,000円)=73,750円

合計で、8mの壁の値段は、原価で、315,460円となります。

それに、ゼネコンの一般管理費(粗利)と、現場経費、仮設費用の合計を20%掛けると、
8mの壁の値段は、378,552円ぐらいでしょうか?

1m当たりに戻すと、378,552円/8m=47,319円/mが、
1m当たりの金額になります。

同じように、スラブを計算していきます。
先程の設定で、8mの戸境壁で、間口を3.2mと設定していましたので、
1部屋の面積を25.6㎡の部屋のスラブの値段を計算してみましょう。

スラブ厚さを0.18mとすると、
生コン数量は、25.6㎡×0.18m=4.608㎥
材量は、4.608㎥×14,000円=64,512円
打設手間は、左官も含めて、仮に30,000円としますと、
94,512円がスラブに掛かる生コン系原価となります。

型枠は、25.6㎡(実際には壁厚さ分引きますが簡便の為)とすると、
25.6㎡×4000円=102,400円

鉄筋数量は、4.608㎥×0.165t/㎥=0.76tとすると、
鉄筋材工で0.76t×(60,000円+65,000円)=95,000円
となります。

25.6㎡の部屋のスラブに掛かる原価は、
94,512円(生コン)+102,400円(型枠)+95,000円(鉄筋)
291,912円となります。

上記で、3.2m×8m=25.6㎡のRC壁構造の部屋の構造体に掛かる費用を計算していきます。
壁の長さは、3.2m×2+8m×2=22.4mなので、
全周りに掛かる壁の費用は、
22.4m×47,319円/m=1,059,945円

スラブと併せると、291,912円+1,059,945円=1,351,857円
25.6㎡の全て外部に接している、単独の部屋の概ねの費用は、1,351,857円となります。

ここで、全て外部に接している単独の部屋と、わざわざ書いたのは、
賃貸マンションで戸境壁がある場合、隣の部屋と壁を共有しているケースが殆どです。

長辺方向の壁を両方隣の部屋の接している場合、
壁の費用は、バルコニ側と、共用廊下側は、47,319円/mそのままの費用が掛かりますが、
長辺方向の壁は、隣の部屋と一緒に使うので半分の値段で済みます。

すると、両壁の隣に部屋がある場合の、25.6㎡の部屋の壁の費用は、
(8m+8m)×47,319円÷2+(3.2m+3.2m)×47,319円=681,393円
スラブ費用は変わりませんので、構造体に掛かる費用は、
291,912円+681,393円=973,305円なります

全て外気に接している単独の部屋の1,351,857円と比べると差額は、
何と、318,552円と、なります。
(上階の各部屋の構造体建設費に、杭・山留・土工事と、基礎の(配筋・型枠・生コン)工事の費用と、
各階の廊下・バルコニ・エレベータシャフト他共用部の構造費用の合計が、
建物の構造体に掛かる費用です。)

そして、この差額が、私が、前回の記事のように建設費の坪単価などの説明の時に、
何度も口を酸っぱく言っている

建物の形状によって建設費用は変わるから、積算してみないと一概に幾ら掛かるとは言えない
と言っている理由の一つです。
逆説的に言えば、同じ形状の建物で坪単価を比較しないと意味が無いということです。

要は、単独の部屋が多い形状の建物は、
建設費が高くなりやすく、
羊羹型のように、戸境壁を、各部屋で壁を共用している部分が多い建物の場合、
1部屋当たりの建設費や、坪単価は下がりやすくなります。

また、今回は、簡便の為、壁構造を想定して、計算しましたが、
ラーメン構造で、柱と梁がある建物の場合は、
柱や梁も、隣接部屋と、構造体を共用出来ているか否かが、
坪単価に与える因子として、重要になってきて、
更に、形状による建設費の差額は大きくなりますので、
次回は、ラーメン構造の柱、梁も含めて、シュミレーションをしていこうかと思います。

続きは、こちらの記事をご覧ください
RCラーメン構造とRC壁構造の建設費の違い 土地活用の豆知識②

RC造の建設費の概算見積(無料)をお願いされたい方は、
お気軽に、03-6441-2878か、問い合わせフォームから、お問い合わせ下さい。


(株)土地活用へのお問い合わせはこちら