アフターコロナの建設業動向 2020年9月版

久々のブログ更新となりますが、アフターコロナの建設業動向について書いていきます。

9月8日現在、コロナの緊急事態宣言でのテレワーク指令が出ていた4-5月頃と比べると、街中の様子は活気を取り戻しており、マスクをしている人が多いこと以外は、大分、落ち着いてきたように感じます。

当社の近くにドトールコーヒーがあるのですが、日中は、ほぼ満席の状態で賑わっております。

3月~4月は、コロナに掛かると死に直結するという恐怖心が有りましたが、弱毒化したのか統計上の死者数・重傷者数も劇的には増えていない事もあり、薄れてきた気がします。

もちろん高齢者は注意しないといけないですが、50歳台以下の働き盛りのビジネスマンが、自宅に引き篭もって経済活動をしないという状況は無くなり、一安心しています。

流石に、4月頃の何処にも営業に行けないという状況が1年以上続くと、どんなに健全な会社も激しいですからね。

建設業は、元々、殆どの工事現場は緊急事態宣言でテレワーク指令が出ていた4-5月頃も、世論の批判を受けながらも動いておりましたが、今は職人さんに検温やマスクなど注意喚起はしていても、平静を取り戻してきております。

当社も、コロナ前に受注していた物件が、CM方式での本見積を完了し、まもなく施工会社と建築主様の工事請負契約に至るのと、有難いことに10月中旬から連続して4物件の、CM本見積を受注しており、それ以外の物件も、沢山のお話を頂いて営業もしているので忙しい日々を送っております。

当社の営業状況は、当社だけのミクロな世界での話であり、日本の建設業全体を示している訳ではなく、マクロな視点で経済状況が、どうなっているのかを考えていく必要が有ります。

帝国データバンクの景気動向調査2020年8月を見ても全国の景気DIは、29.7ポイントと5月頃の最悪期の25ポイント付近は脱したものの、リーマンショック直後の2010年の水準に近いところで、低迷を続けております。

体感的には、そもそも、外出すら殆ど出来なかった5月頃より、人通りは圧倒的に多く、もう少し景気回復をしているように感じますし通りから飲食店など覗いても、ある程度お店にお客は入ってはいますが、統計上の数字を見ると思ったほど回復はしていないことに気が付きます。

飲み会も僕は、ここ数年行くことはメッキリ減りましたが、コロナ後は世の中的に飲み会の開催自体が少なくなり、1件目は行ったとしても2件、3件と飲み歩いている人は少ないのでしょう。

建設業は、どのように動いているでしょうか?
首都圏の、住居系、共同住宅である分譲マンションと貸家の着工数は、昨年からの低迷は続いてはいますが、景気DIのようなコロナによる激しい下落はしておりません。
これが建設業界特有の景気の遅効性の問題なのか、今後、回復傾向に向かうのか注視が必要となってきます。

住居系は、まだ着工水準の維持は壊滅的ではなく、辛うじてできておりますが、ホテルや、オフィスビルの着工や新規計画は低迷することは明らかであり、今後は、住宅着工数以外の統計も注目をしていく必要が有ります。

国土交通省から出ている令和2年7月の建設工事受注動態統計調査(大手50社調査)結果 を見ると、
『民間工事は、不動産業、製造業、運輸業,郵便業等が減少したため、対前年同月比31.6%減少し、7ヶ月連続で減少した。総計は、同22.9%減少し、5ヶ月連続で減少した。 』
と、出ています。かなりの減少ですね。これが、どの程度の期間続くのかをしっかりと注目して行かねばいけません。

分譲マンションの売れ行きは、不動産経済研究所の統計を見てみましょう。
4-5月の新規発売数が減っているなかで、間近の総供給数が少ない中で、何とか契約率を62.4%に保っている状態です。

分譲マンションは毎年、12月に大量の新規発売供給がされるので、そこで消費者がどんな反応をするかですね。
かなり前から計画をして完成を迎えるマンションは、売りに出さない訳にはいけないので市場に出て来るのですが、一気に契約率を下げるのか、何とか持ちこたえるのか。2021年1月の統計発表が待たれます。

分譲価格が下がってはいない中で、全業種にとって、景気の不透明感が拭えていないわけで、このタイミングでマンションを購入しようとするコロナに経済的な影響を受けない層がどれぐらいいるのだろうかと、ディベロッパーも戦々恐々としているとは思います。

ディベロッパーも当然、今後のマンション開発方針に慎重になっていくでしょう。

一方で、リーマンショックの頃のように、もう少し、投資用のマンション用地が安く出て来るのかと思っていましたが、政府の、事業者へ対する融資を緩くする方針で、じゃぶじゃぶに市場にお金を供給しているので、中小企業も間近の資金繰りは、保てているようで、土地の投げ売りは、まだ発生しておらず、売地の値下がりは大きくは起こっていないように感じます。

この緊急融資も無限に出し続ける訳には行かないので、景気動向が、しばらく低迷するのか、しないのかによって、地価を手頃な金額で事業用地が買えるようになるのか、再び現在の高水準から値上がりを開始するのかの注視が必要となります。

アメリカの景気回復が鈍いことも気がかりで、『いよいよ「アメリカ経済」がヤバくなってきた』の東洋経済オンラインの記事も現状把握に役立つと思います。

建設費については、取引先ゼネコンの現場監督の空きが出ているようで、現場経費や一般管理費関係については、当社の交渉金額より、相当に安く出してきて確実に受注していくゼネコンが出て来ることに驚きを感じる事象が起っていたり、一時期の高価格帯よりは安くなっているように感じますが、建材などの価格は、まだ値下がりはしておりません。

職人さんの単価については、国土交通省の労働需給調査によると、労働需給に陰りは見えているものの、まだ全体の過不足率がマイナスには至ってはいない状況です。先の建設工事受注動態統計調査(大手50社調査)結果を見ると、建設新規受注に陰りがあるようで、コロナ前に受注した物件の工事が上がってくると、マイナス転換も出て来るとは思います。

労働需給のマイナス転換があって、それが数カ月続くと初めて、職人さんも多少安い単価になっても受け入れざるを得ない全国的な傾向に入っていくと思います。

労働需給調査も最新の発表が、1ヵ月前の統計を纏めたものですので、9月の現状は既にマイナス転換をしているかもしれないですが、ここら辺は、各会社が相対取引の中で、手探りで、適正価格を探っていく事になるでしょう。

当社の予想では、遅効性の伴う建設業においても、今年の末頃から目に見えて、建設費の下落を体感していくと見てはいますが、仮に今からお話を頂いて新築計画を始めても、本見積が終わり着工を迎えるのは、早くとも2021年2月頃になりますので、計画着手をするには調度良いぐらいの頃合いかと思います。

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