鋼材価格・鉄筋価格と建設費(土地活用統計)

鋼材価格と建設費への影響

今日もマニアック過ぎる記事として、鋼材価格と建設費への影響について書いていきます。

資材価格が上がって~という建設費交渉において、どの程度、鋼材価格が上がっているのか。また、どれぐらい影響があるのか?読み取って欲しいです。

それでは、もったいぶらずに、グラフから見ていきましょう。

鋼材ベース価格の東京価格

『鋼材の市中相場』で鉄筋SD295-19ミリ=鋼材ベース価格の東京価格をグラフ化したものです。

鋼材市中相場とは、鋼材メーカーが一方的に発表するものが基準となり、スーパーゼネコンクラスとはネゴがあるのでしょうが、一般的なゼネコンは、電炉メーカー各社が発表するものには原則逆らえません。

この市中相場は、上手いこと出来ており、景気動向やら、スクラップ価格(解体などで出たクズ鉄)の相場変動など、加味して、景気が良くなってきたら、突然、一方的に『来月から1トンあたり5000円上げる!』などと、メーカーから鋼材商社にお達しがあり、鉄筋屋、ゼネコン、施主は、この変動に右往左往します。

蛇足ですが、鉄筋材は、スクラップ(クズ鉄)を電炉というもので、溶かして再利用したものが主に使われております。

グラフ見ると、1997年から2002年ぐらいまでは、1トン40,000円を切るぐらいで、推移しており、今から考えると、2万円台など考えられない安さですね。丁度、私が大学、大学院生をしていたころで、就職氷河期、今でいえば、ロスジェネ世代が学生の頃のお話ですね。

その後、徐々に景気が回復し、2008年ごろに1トン110,000円まで付ける、ピークを迎えます。

この時期は、ファンドバブルと言って、不動産証券化という考え方が2004年ごろから入ってきて、外資マネーやら私募ファンドマネーやらで不動産業界が、ブイブイ言っていた時代ですね。

僕は、ちょうどピークを迎える直前まで、現場監督をしていて、ピーク時は、マンションディベに転職して毎月あがる鋼材単価に脅威を感じていました。

その後、2009年にリーマンショックがあり、下がって、アベノミクスによる国土強靭化と震災復興により強気を取り戻した、電炉鋼材メーカーは一斉値上げに踏み切りますが、2015年ごろから国土強靭化が収束を迎え、2016年に向けて一旦下がり始めます。

建設業者は、資材価格が上がったら上がったと言いますが、資材価格が下がっても下がったとは、けして言いません(笑)

そして、その後、オリンピックバブルと都心再開発工事により、強気を取り戻した、メーカー側が再び値上げの攻勢をかけてきて、75,000円/tまで吊り上がりましたが、オリンピック工事完成やホテル建設工事一巡を迎え、やや需要が収まってきたので2020年1月現在は71,000円/t程度に押し戻された感じです。

物件の鉄筋のトン数を積算実数でご説明します

『トン、幾らと言われても、何トンあるのか全く解らないよ!』

という声が聞こえてきそうですので、適当な物件の鉄筋のトン数を積算実数で書いていきます。(アースドリル杭は鉄筋は入りますが、基礎地中梁より上で、)。

ラーメン構造は、基本的に、面積当たりの鉄筋量は多いです。

塔状比が高ければ(細くて上に高いペンシルビル)鉄筋量は増え、地盤の状態によっても鉄筋量は変わってきます。

  • 11階建RCラーメン構造 延床面積990㎡ 153.5t(塔状)
  • 11階建RCラーメン構造 延床面積990㎡ 202.0t(超塔状)
  • 7階建RCラーメン構造 延床面積685㎡ 104t
  • 4階建RC壁構造 延床面積1045㎡ 90.8t
  • 3階建RC壁構造 延床面積660㎡ 71.6t

と大体、こんな感じですね。ラーメン構造と、壁構造については、こちらの記事『土地活用の豆知識②:RCラーメン構造とRC壁構造の建設費の違い』を読んでください。

大体1000㎡ぐらいのマンションですと、横に広い壁構造で90トンから、ペンシル型の超塔状ラーメン構造マンション200トンぐらいです。

  • 100トンで鋼材市中価格が1万円上がれば、単純に鋼材の建設原価は100万円上がります。
  • 200トンで鋼材市中価格が1万円上がれば、単純に鋼材の建設原価は200万円上がります。

それに加えて、鋼材市中価格が上がれば、世の建設需要があるということで鉄筋工(職人さん(実際は下請け専門工事会社に払う金額))の単価も大体、鋼材価格にスライドして、8000円~1万円ぐらい上がります。

100トンのマンションで鋼材市中価格1万円上がったら、200万円ぐらい建設費があがると思っておいた方が良いでしょう。

大して、影響が無いと思うか?有ると思うかは?施主次第です。

土地活用の豆知識⑫:家賃保証(サブリース)』についてブログでご紹介していますが、土地活用系の営業会社にボラれているような頭がスッカラカンの地主さんは、鋼材価格があがってるなら、原価上昇以上にボラれていますので、気が付かないから関係ないのかも知れません。

鋼材価格の推移迄読んで、建設するか、どうかなんて、CM方式の建設費交渉のプロ中のプロの私が仮に自分で建てる時でもベストのタイミングなどコントロールできないので、建設するかどうかの決定に関しては、あまり考慮する必要がないかも知れませんが、原価を突き詰めていくと、こうなるということを知識として、知っていおいて頂きたいです。

最後まで読みましたね?それでは、
不動産投資ランキングをクリックお願いします(笑)

 

(株)土地活用へのお問い合わせはこちら