2025年6月分統計。首都圏建設業 着工低迷!人手余り発生

異常な暑さの中、如何お過ごしでしょうか?

最近の弊社㈱土地活用のニュースとしては、地主様の延床面積で4861.91㎡、
平均44.93㎡の賃貸マンション87戸の大型プロジェクトが来春の着工に向けて本格的に始動しました。

先日、宅建業者さんの598.15㎡のマンションの請負契約が終わった中で、
現在、別の宅建業者さんの535㎡のCM見積交渉をしており、
7月からCM(コンストラクション・マネジメント)見積が始まる専有卸ディベさんの1238㎡、
8月からは別のディベさんの1796.76㎡の本見積の準備をしております。

その後も有難いことに予定は詰まっており、今工事中の物件も含めて忙しくさせて頂いております。

最新のCM原価見積での感触

最近の見積交渉をしている感想としましては、2023年から2024年初旬と比べて、相当に、
精神的なストレスが無くなったという感触を持ちます。


精神的にストレスが無くなったとは、一時期の強烈な値上げの突き上げが減って、原価交渉をしやすくなったことを意味しています。

2023年から2024年初旬ぐらいは、ずっと強烈なストレスで釣りにでも行って発散してなければ、
身体がオカシクなっていただろうと思われる(いつも後頭部が重く、お腹が変な感じでした)ぐらい予算に合わせていくのが激しい状況では有りましたが、最近はユトリを感じます(笑)

激しい期間に、新規の取引先も開拓出来ましたし、パワーアップしたことも感じていますので全てが悪かったわけでは無いですが、ストレスフリーである事は身体には良いでしょうね(何も考えずに南の島でポヤポヤできるのは、夢では有るものの、まだまだ先ですが。)。

ここ数年は概算見積の時は、2023-2024年まで強烈に高騰していたので、計画段階から見積図面が出来て、
確認申請が終わって着工するまでの間の
数カ月間の値上がりを見越して、少し値上がりしても耐えられるように概算を出していたのですが、
最近、本見積している物件では、予算に余裕がある物件も出てきています。

労働需給調査での人手余り

国交省から毎月25日に発表される労働需給調査に関しても、最新の2025年5月分の調査結果を見ても、
関東の建築での型枠・鉄筋という超主要な労務工種に関しては、相当な人余りが発生しています。

鉄筋の-6.2ポイントは、去年までだと信じがたい相当な人余りです。

夏になると暑くて超重い鉄筋を運ぶ大変な仕事が、伸びない(本当にご苦労様です)ので、
ここ数年は人手不足が発生していたので、
人余りは解消されていくと思いますが、
9月になっても少なくとも首都圏では仕事が増える予兆はあまりないです。

電気工事は改修工事が公共工事も含めて結構あるので、
まだ関東では何とか+1.9ポイントを保っていますが、
設備工事ですら人余りが発生しています。

私の過去記事を読んでいて着工統計をずっと追っていれば、
いつまでも人手不足は続かないというのは予測に範疇ではありましたが、
実際に、こうなってみると、『おおおお・・・・大丈夫か?』と
心配になってくるぐらいです。

最新の着工面積の統計

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)のRC系の着工面積を見ても、低迷していますね。
下記は、過去12ヵ月間の着工面積の合計を各月ごとにグラフ化したものです。
2025年5月当月の数字が示しているのは、2024年6月~2025年5月までの着工面積の総和です。


首都圏のRC系の着工面積の生の数字は下記です(単位は㎡)。

2020年1月630,137
2020年2月1,216,350
2020年3月784,901
2020年4月886,713
2020年5月782,607
2020年6月671,578
2020年7月635,704
2020年8月1,079,216
2020年9月1,363,328
2020年10月790,672
2020年11月549,340
2020年12月476,037
2021年1月702,495
2021年2月604,730
2021年3月1,314,804
2021年4月861,271
2021年5月1,149,353
2021年6月806,782
2021年7月917,653
2021年8月779,253
2021年9月621,499
2021年10月676,652
2021年11月743,610
2021年12月1,009,249
2022年1月605,120
2022年2月895,534
2022年3月812,279
2022年4月1,312,329
2022年5月678,822
2022年6月829,462
2022年7月1,006,365
2022年8月1,219,934
2022年9月908,070
2022年10月715,896
2022年11月691,600
2022年12月713,879
2023年1月1,503,157
2023年2月875,710
2023年3月809,996
2023年4月650,255
2023年5月1,047,884
2023年6月634,576
2023年7月647,625
2023年8月1,194,947
2023年9月702,157
2023年10月1,083,453
2023年11月625,308
2023年12月854,035
2024年1月740,536
2024年2月811,160
2024年3月570,270
2024年4月926,036
2024年5月875,393
2024年6月572,271
2024年7月560,744
2024年8月671,103
2024年9月655,091
2024年10月1,099,377
2024年11月769,078
2024年12月546,699
2025年1月801,777
2025年2月1,093,561
2025年3月1,024,363
2025年4月529,592
2025年5月536,354

2025年2月と3月に100万㎡を超えていますが、かなり前から決まっていた再開発など
何か大型物件が着工にカウントされたのでしょうけど、
4月、5月は、52-53万平米と超低空飛行をしています。

特に、2025年5月で酷いのは、千葉13,356㎡、埼玉9,952㎡と見る目を疑うほどRC造系の着工面積が少ないです。
当社だけでも、それぐらいの面積は年間で、やってますからね。
『幾ら何でも、そんな事ある?』と思うぐらいに壊滅的です。

千葉・埼玉の地場ゼネコンは、これが続くなら地元に仕事が無いので、東京の500㎡~3000㎡ぐらいの中小物件を受注しに向かって来るでしょうね(それ以外に戦略上の選択肢はない。)。

幾つかの先行工種の専門工事会社の経営者たちは、
もう仕事が減っていることや先の仕事が薄いことは完全に気が付いていて、
今後の着工予定を一覧で教えて欲しいなどと、しつこいぐらいに言ってきています。

ゼネコンの方も、『公共事業などは、これから叩き合いが始まり受注が難しくなるのではないか?』
と仰っている方もいらっしゃいます。

着工統計は、ここ数カ月で発表される数値は、今後のトレンドを決定づけるものになるので、相当に注目しないといけません。

賃料の急騰

一方で、投資対象として、家賃も相当あがってますね。
ホームズさんの記事
を見ても、『東京都の標準的な物件の賃料は直近の3年間で11.03%程度上昇しています。』
とのことです。

直近3年間の賃貸マンション賃料の上昇率が大きい市区町村
1位 台東区 16.24%
2位 江東区15.28%
3位 墨田区14.92%
4位 千代田区13.82%
5位 港区13.59%

物価上昇を加味して家賃も値上がりしているようですね。

もちろん、建設費の安かった頃に建てていれば、もっと良かったという気持ちがあるのは在るかも知れませんが、それを言い出したらキリが無いですからね。

計画はお早めに

記事をご覧になって頂き、どうでしたでしょうか?

最新の建設業の実情を、正確に知れるのは、実際に、CM方式で、どこよりも安く原価見積をやっている私の記事ぐらいだと思います(素人が書いた記事は一杯有りますけどね。)。

もう7月中旬になりお盆休みに入りますので、既に設計事務所が見積図面を作っているとかで無ければ、
今から急ぎで計画を始めても、着工は来春になるでしょうし、
今、『他社から貰っている見積が高いのではないか?』と思っている方は、
当社のCM方式は首都圏では、700㎡以上などある程度の規模があれば、
絶対的に安いですので気軽に概算見積をお申し付けください(安くなければ存在価値自体が無いですから)。

 

 

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