日本の建設業について、皆さまは、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
私は、日本の建設業を美しくしたいと思っています。
美しい建設業とは、お金も含めた、すべての面において、建築主のために向き合うということが大前提です。
今43歳の私は、高校生の頃から、日本の建設業は、汚いということは有る程度は知ったうえで、大学の建築学科に入学しましまた。
汚いというのは作業での汚れという意味ではなく、受注方法や、お金に対して汚いという意味です。
学生当時から、談合とは絶対に関わりたくないと思っていましたし、お金に対しては誰よりも綺麗であろうと思い続けた結果として、社会人になってからは施工とコンストラクション・マネジメント(CM)を学び㈱土地活用を創業しました。
目次
美しい建設業を目指す!
美しい建設業では、建築主は、一点の曇りも無く、建築に対する疑問に対して『答え』を建設業から得られます。
一点の曇りもないということは、実際に、何に幾ら掛かっているのか?という事も、開示されることも含まれています。
美しい建設業では、建築主と、建設費も、同じベクトルを向いて、良いものを建てるのです。
建築主は、掛かる費用と、会社を経営する経費と利益を『嘘が無く』明示された上で、納得して工事代金を支払うようにするのが、『正直者』の建設業のあるべき姿です。
建築には、様々な条件において、同じ建物が無いことが殆どで、オプションも沢山あり、規模も金額も莫大です。
ビル・マンション建築においては、特に、顕著になります。
現代の多くの建築主は、建設費について、疑問に思っても明確に建設業者から答えを得られることはありません。
なぜ、お金に対して汚い建設業になったのか?
日本の建設業で、お金に対して汚いという点は、根源を探ると、建築知識の無い建築主の隙を見ては、より高い建設費で受注をしようという行為にあると考えています。
極限に汚い行為は談合で、そこは指名停止や社会的制裁という処罰があるために減っていますが、それを行っていた業界の病魔は談合まではしなくとも巣くっています。
- 知識のないものから出来るだけ高い建設費で受注する。
- 建設コストに対しては手の内を見せようとしない。
- 何に幾ら掛かっているのか本当の原価を絶対に見せようとしない。
もちろん、建設業者にとっても、生活が有ることは解っています。
建築主は、当然納得をして請負契約し、建設を依頼をしたのであれば、かかった費用は絶対的に支払わなければなりません。
建築主に対して、正直でなければなりません
だけど、建築主に対して、正しく有ろうとするのであれば、正直でなければなりません。
正直に必要な金額の内訳を明示しなければなりません。
何故なら、建設業は、建築主が支払う工事代金によって生かされているからです。
日本の建設業の構造として、建築知識のない建築主に、建設費の詳細を知らせようとしないことが、業界全体的に、まかり通ることを良しとして建設業者は、敢えて建設費をブラックボックス化して建築主に対して向き合ってきませんでした。
建設業の誰もが、ブラックボックス化した見積を提出し続けることで、建築主としては、他に選択肢が無いので、受け入れざるを得ないという環境を作り上げて、建築主の意識までをも麻痺させて諦めさせてきました。
その構造を良しとすること自体が、美しくないのです。
更に言うと、現代の建設業では、建築行為そのものに掛かる費用に加えて、莫大な営業経費を営業マンを不必要に多く雇い、広告費を大量に使う企業が知名度を上げて持て囃されています。それらの企業は、完全にブラックボックス化した総額の建設費しか提示しません。
建設業が建築主の知識・意識を与えず麻痺させ続けた結果として、そのような企業の横行を許し、建築主を経営破綻に向かわせる愚かな判断しか下せないように育て上げたのです。
建築知識のない建築主に建設費の知識を与えない事を極限まで追求していった結果が、現在の汚い建設業を作っているのです。
誰の為に建設するかの記事にあるように、『建築主の為に、建築する』と片方では建前として言っておきながら、中身は、建築主にとって死活問題である建設費の手の内を絶対に正直に見せようとしない。
そして、出来るだけ高い建設費で受注することに献身注力し、建築主にとって建設費が重要であるという事は絶対に伝えずにいます。
いつまでも前時代的な、思考のままで、有り続け業界が持続可能であると思い込んでいる。これが現状です。
しかし、建設費の上昇や不透明さに対して愛想を尽かした本来であれば建築主になったであろう人々は建てるという行為から離れて行ってしまっています。自らの首を絞めていることに気付かなければなりません。
建築主に、正直者で、クリーンに変わらなければなりません。
建設業は、正直者で、クリーンに、建築主に向き合い続けるように変わらなければなりません。
そうでなければ、建築主に見放されていき、業界の規模は縮小の一路を辿ります。
しかし、世の中には、建設費が重要であると謳い、その内訳を建築主に対して誠心誠意開示しようとする会社は皆無に近いです。
この当社のHPでは、建設業と建築主が、建設費という面においても同じベクトルを向いて建設をする素晴らしい手法が開示されています。
ここに全ての建築主には気づいて欲しいと心の底から思っています。
建設業を内側から変えるのか、外側から変えるのか。両輪が無ければ世の中を変えることは出来ません。
建築主側が美しい建設業を知り、求める事によって、建設業界を正しく美しい姿に変えることが出来るのです。
だから、建築主が、もっと美しい建設業を求めて頂きたいです。